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ジュニア歴史小説-算法少女

この物語は、江戸時代に実際に出版された和算書「算法少女」から名付けられているとのことです。

小説は、和算書を編纂する父を手伝ったとされる主人公の娘、あきを通し、当時の世相や庶民の間に広まっていった和算を学ぶ事の喜びを、詩情豊かに、生き生きと描き出している名作です。

遠藤寛子さんの御執筆により、1973年に岩崎書店より刊行され、その後一時絶版となっていましたが、去年の夏に筑摩書房より再販の運びとなりました。
喜ばしい限りです。
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ジュニア向けとはいいながら、読んで「♡キュン」-お勧めです!

13歳の町娘あきが、花祭りの日に浅草の観音さまで、奉納されようとしている算額(=絵馬)に誤りを見つけ、「どうもへんだわ」と、声をあげた事から物語は急展開して行きます。
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で、話の元とは、円と三角形の問題です。
『半円に直角三角形を内接させ、この三角形の内接円と、弓形内に描いた最大の円が、あい等しいときの外接円と小円の半径の関係は?』
算額を掲げようとする旗本の子息は小円の半径を4寸とした時に外接円の半径は1尺2寸と答えを出したが、あきは1尺3寸であると・・・
Sanpou
で、
私のブログに、せっかく来訪してくださったからには、問題を解いてから、お帰り頂きたいと思います。
ヒントとして、下図のように補助線を入れます。
角BACは直角で、JDは小円の直径。HE=HF=HGは小円の半径です。
Sanpou1
小円の半径が4寸のとき、外接円の半径BP(=CP)は?

中学生の学力で、充分解けますね^^

 

上記問題の回答です。なお、文庫本には回答は書いてありません。
中学生の学力で解けると書いてしまった手前、少し、くどくどと書きます。
概略は、
外接円の半径をRとして、三角形ABCの各辺を、Rを含む数式として求め、ピタゴラスの定理:ABの2乗+ACの2乗=BCの2乗を使って解きます。
(他にもいろいろな解法があります。)

(以下、2乗について、例えばABの2乗はAB^2と記します)

まず、BCを求めます。
三角形ABCの辺でBCは外接円の直径なので、
BC=2xR------(1)

次に辺ACを求めます。
弓形内の小円は、外接円にも線分ABにも接しているので、JDは小円の直径であり、線分JDとABは直角に交わります。また、その延長上で線分BCと交わる点は外接円の中心です。このことから三角形ABCと三角形DBPは相似であり、
AC=2xDP----(2)
また、JP=R=JD+DP,JD=8なので、DP=R-8。
これより、
AC=2xDP=2xR-16-----(3)

残る辺ABについては、
AB=AE+EBですが、三角形BEHとBGHは対称形なので、EB=GB。
ここで辺BCの長さは2xRなので、
GB=2xR-GC。
で、三角形CHGとCHFは対称形なので、GC=FC。
これより,
AB=GB+4=2xR-GC+4=2xR-FC+4----(4)

AC=AF+FCより、FC=AC-AFですが、AF=4であり、ACは(1)であるので、
FC=2xR-16-4=2xR-20----(5)
(5)を(4)に代入して
AB=2xR-(2xR-20)+4=24----(6)

これでAB,AC,BCの各辺の長さが出揃いました。
AB^2+AC^2=BC^2を求めます。
24^2+(2xR-16)^2=(2xR)^2
展開して、
24^2-64xR+16^2=0
R=(24^2+16^2)/64=(576+256)/64=13

13寸=1尺3寸

あきちゃんが正解でしたね^^

*****************************************

追加記入(08.8.19)

乞 御笑覧

弦と円弧に内接する円の、中心の軌跡は、放物線になる事の概略説明です。


01

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コメント

全然解けませんでした・・・w
アタマの中を、フォーリーブスの歌がぐるぐる。
「三角形の二辺の和~、他の一辺よりな~がい~」
これ以上難しいのはわかりませんです、算数苦手でした。

投稿: てんぷら☆さんらいず | 2007年6月21日 (木) 08時05分

てんぷらさん、こんにちは☆
う~~ん、ちょっと難しかったかなぁ。。
特にABの長さを出すのが、回りくどかったですね。
もっと簡単な方法があるかどうか考えてみます。
多分、思い浮かばないと思うけれど(笑)

投稿: 源右衛門. | 2007年6月21日 (木) 14時08分

 暑い時に更に暑さを味わうためにこのような問題が良いのではということで各自自己流で解を見ないで解きました。
 この問題はJPがABの垂直二等分線だということがわからないと解けませんが、本問を解く上では自明のこととして扱われますが、円弧AJBと弦ABに囲まれた領域に内接する円の中心の軌跡はPを焦点とする放物線になります。
 このことで見解が分かれたのですが、西日本のメル友は高校の授業か演習問題でやる基本的なことだと言うのですが、東日本の出身者は記憶にないのです。
 受験対策の力の入れ方の地域差かなと思っているのですが、簡単で結構ですので是非ご意見をメールに賜りたく投稿いたしました、宜しくお願い致します。


投稿: Carbonaro | 2008年8月17日 (日) 13時20分

Carbonaroさん、こんばんは☆

円弧AJBと弦ABに囲まれた領域に内接する円の、弧AJBとの接点と点P間は常にRなので、R-(円弧AJBと弦ABに囲まれた領域に内接する円)の最小値に位置する円=点Pから弦ABへの垂線の延長上の内接円として、中学生レベルでの説明ではこれで自明としましたが、更なる証明を要すならば三角関数を使わねばなりませんね。

申し訳ありませんが、何方か簡潔に説明出来る方のフォローを期待します。

投稿: 源右衛門. | 2008年8月17日 (日) 20時37分

 書き方が悪くて質問がうまく伝わらなかったようですが、お聞きしたかったことは、源右衛門様が高校の教室で放物線の計算した記憶がありますでしょうかということなのです。

投稿: Carbonaro | 2008年8月17日 (日) 21時17分

Carbonaroさん、再びこんばんは☆

二次曲線は高校の二年で習いましたよ。
だ円、双曲線、放物線と、それらの関連についてです。
それから座標変換と極座標、微分・積分へと進んで行きました。

実は、数学2Bの教科書には愛着があったので、未だに手元にあるのです!

って、年齢がばれちゃいますね(笑)

投稿: 源右衛門. | 2008年8月17日 (日) 23時07分

Carbonaroさん、後出しとなってしまいましたが、

メールでの回答を御希望とのことでしたが、オープンで発信された皆様のコメントに対しては、同様の返信をさせて頂いております。

申し訳ありませんが、御了承頂ければ幸いです。

投稿: 源右衛門. | 2008年8月17日 (日) 23時18分

 オープン発信の件は問題ありません、個人的な愚問なのでメールの方が良いかと思ったのです。
 放物線の計算は、問題の内接円の中心の軌跡が放物線となる計算を授業でなさった記憶がありますかと言う質問です。
 教科書が残っていれば自分で確認できるのですが、嘗て怒って捨てました。
 指導要領に沿ってそうなっていたらしいのですが、説明すべき本質的な内容についてわざと省略している、自分の学校の教科書はその中でも特に酷いと思いました、穂刈四三二と言う俗物が書いたものでした。

投稿: Carbonaro | 2008年8月18日 (月) 01時00分

Carbonaroさん、こんにちは☆

内接円の軌跡ですが、高校での授業で計算したかどうかは定かではありません。

で、今計算してみたのですが、三角関数を使えば放物線は簡単に導き出せるので、演習問題で解いたかもしれません。

投稿: 源右衛門. | 2008年8月18日 (月) 08時47分

親切に返答いただきありがとうございました。

投稿: Carbonaro | 2008年8月18日 (月) 15時33分

内接円の中心の軌跡が放物線になることの概略説明の図を追加UPしました。

投稿: 源右衛門. | 2008年8月19日 (火) 09時00分

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